鈴虫といえばその独特な鳴き声が特徴的ですね。

秋の夜長というフレーズが浮かんでくる方もいるでしょう。

鈴虫の鳴き声はオスだけが発しますが、一体鳴く理由とはどのようなものでしょうか。

ここでは、鈴虫の鳴き声について、鳴く理由と意味についてみていきましょう。

鈴虫 鳴く 理由 意味

鈴虫が鳴く理由は求愛と威嚇

鈴虫が鳴く理由は、繁殖相手を求める求愛行動(プロポーズ)と自分の縄張り(テリトリー)の主張および相手への威嚇です。

さそい鳴きと呼ばれるこの求愛行動は、子孫を残すためメスに対しておこなわれますが、たとえそれが成虫になっていないメスの鈴虫であっても、食事をしている最中でも頻繁にオスは鳴き声を発します。

鈴虫が鳴くと表現していますが、鈴虫が発している音は口からでている訳ではありません。

実際には、前羽をこすり合わせることで鳴き声のように聞こえる音をだしているのです。

音をだす仕組みは、右羽の裏側にあるヤスリ状の部分と左羽の裏側にあるバチ状の部分をこすり合わせることで音が発生。

「リーン」と1回鳴くためには40回以上もの前羽の動きが必要とされています。

また、前羽には発音鏡(はつおんきょう)という膜があり、音を共鳴させるスピーカーの役割を担います。

この働きがあるため、遠くにいるメスも鳴き声が届く訳です。

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鈴虫が鳴く意味・自分の存在アピール

鈴虫が鳴く意味のもっとも重要な点は、自分の存在のアピールといえるでしょう。

鈴虫は孵化から約2ヶ月後から鳴きだし夏から秋へとかけて繁殖し、冬の訪れまでに子孫を残さなければなりません。

「リリー・リリー・リリー」とオスの鈴虫がさそい鳴くのは、メスに自分存在を知らせる意味を持ちます。

さそい鳴きとは別の「リー」と短い鳴き方は、縄張りの主張と威嚇の意味です。

自分の縄張りを主張しなければ餌の採取が難しくなり、威嚇をおこなわなければ繁殖相手のメスを奪われることに繋がります。

特に繁殖期の生存競争は激しく、求愛のために鳴いているオスの鈴虫にほかのオスが攻撃を仕掛け、鳴くのを中断させるほどです。

まとめ

ここまで、鈴虫の鳴き声について、鳴く理由と意味についてみてきました。

鈴虫が鳴く理由と意味は、オスの鈴虫が自分の存在を鈴虫のメスやオスに知らせることでしたね。

メスに「僕はここにいるよ~」やほかのオスに「ここは、僕の場所だからこないで!」ということをアピールする行動です。

涼やかに聞こえる鈴虫の鳴き声も、実際には生存競争の真っ最中というところでしょうか。

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