古くから「鳴く虫の王」と呼ばれていた鈴虫。
たしかに、涼しげな鳴き声と共に季節の訪れを感じさせてくれますね。
「秋の夜長」というフレーズからイメージ的に秋にいる生き物と思われがちですが、実際のところはどうなのでしょうか。
ここでは、鈴虫の鳴き声にフォーカスをあて、季節と時期、時間についてみていきましょう。
鈴虫の鳴き声が聞こえる季節
「鈴虫の鳴き声が聞こえる季節いつ?」という問いかけには秋と答える方が多いでしょう。
たしかに、秋には頻繁に鈴虫の鳴き声を聞きますが、実際には夏の季節から鈴虫は鳴き声をあげています。
鈴虫は数回の脱皮を繰り返し、鳴き声をだすことのできる成虫へと成長します。
孵化してから約60日後の8月、6回~7回目の脱皮が終わり羽化することで成虫へ。
羽化の翌日または3日~4日で初鳴きをしますので、夏の季節に鈴虫が鳴き声をあげている訳です。
繁殖期が鈴虫の鳴き声が多く聞こえる時期
鈴虫がもっとも鳴き声をだす時期といえば、8月~10月の繁殖期です。
求愛行動として鈴虫のオスがメスに対して頻繁におこないます。
「リリー・リリー・リリー」とさそい鳴きを繰り返し、たとえメスが食事中であってもおかまいなしです。
この繁殖の時期は、メスを奪い合う争奪戦がオス同士で繰り広げられます。
このため、相手を威嚇する鳴き声の「リー」と短く鳴く声も多いです。
夜が鈴虫の鳴き声が聞こえる時間
シーンと静まり返った夜に響く鈴虫の鳴き声のイメージ通り、鈴虫は基本的に夜行性の生き物です。
そのため、鈴虫が鳴き声をだす時間は夜が一般的です。
陽光が強い日中は、物陰に身をひそめて夜になると姿をあらわします。
ただ、日差しの弱い曇りの日などは、昼夜問わずに姿をみせ鳴き声を響かせます。
まとめ
ここまで、鈴虫の鳴き声にフォーカスをあて、季節と時期、時間についてみてきました。
鈴虫は秋の虫というイメージをくつがえす事実。
成虫になるとすぐに鳴き声をだす鈴虫は、秋ではなく夏の季節に鳴き声をだしていました。
8月~10月の繁殖の時期、求愛行動と威嚇の鳴き声がもっとも多く聞こえる時期です。
それだけ、生存競争が激しいということでしょうね。
鈴虫の鳴き声が聞こえる時間は夜でしたね.
これは、鈴虫が夜行性の生き物だからです。
ただ、曇りの日などは昼夜を問わずに鳴いています。