人によっては耳障りなほど大きく聞こえる鈴虫の鳴き声が、電話では聞こえないというと少なからず驚く方もいるのではないでしょうか。

これは、鈴虫がだす鳴き声の周波数に関係しています。

もっとも、鈴虫の鳴き声は実際に鳴いているのではなく、羽を動かすことによって鳴き声のような音をだしているのです。

ここでは、鈴虫の鳴き声と電話では聞こえない周波数についてご紹介します。

鈴虫 鳴き声 羽 周波数

鳴き声のような音を作る鈴虫の羽の仕組み

鈴虫の鳴き声のように聞こえる音は、実際には左右の羽をこすり合わせることで発生しています。

鈴虫の右前羽の裏側には、鑢状器(ろじょうき)と呼ばれるヤスリ状の部分があり、左前羽の表側には、摩擦器(まさつき)と呼ばれるバチ状の部分があります。

この羽の作りは、求愛行動をおこなうオスの鈴虫だけにあり、両方の羽を左右に高速で動かし、こすり合わせることで鳴き声のように聞こえる音を発生。

動かす羽の回数は多く、「リーン」と1回鳴くために、約40回以上も羽を動かしています。

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鈴虫の鳴き声の周波数・電話で聞こえない理由とは

鈴虫の鳴き声が電話では聞こえないというのは本当のことです。

これは、鈴虫の鳴き声がだしている周波数と一般的な電話が対応できる周波数が関係しています。

鈴虫が鳴き声としてだしている周波数は、約4000ヘルツ~4500ヘルツです。

一方、固定電話やスマートフォンなどが送ることのできる周波数は300ヘルツ~3400ヘルツです。

このため、野外や部屋の中で鈴虫が鳴いていたとしても先方には聞こえない、伝わらないことになります。

コオロギやキリギリス、ピーク時のセミなども鳴き声の周波数が高いため、鈴虫の鳴き声と同じように電話で聞き取ることはできません。

鈴虫の鳴き声と電話が対応できる周波数の違いは、比較的以前から知られており、ミステリー小説などの謎解きシーンにも使われています。

まとめ

ここまで、鈴虫の鳴き声と電話では聞こえない周波数について紹介しました。

鳴き声のように聞こえていた音は、口からだしているのではなく左右の羽をこすり合わせることで作られていました。

鈴虫の鳴き声が電話では聞こえない理由は、鈴虫の鳴き声の周波数が電話では送ることのできない周波数のためです。

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